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収縮期血圧と拡張期血圧の数値によって、高血圧は細かく分類

収縮期血圧が140mmHG以上、拡張期血圧が90mmHG以上は高血圧と診断されます。しかし、それ以下であっても注意しなければならない人はたくさんいます。高血圧は日本人の成人に最も多い病気です。常に血圧の値に注意するようにしなければなりません。

日本人の4人に1人は高血圧

現在、日本で高血圧の人は約4000万人もいると言われています。国民の4人に1人が高血圧とされ、成人に多い病気の代表格と言えます。
日本高血圧学会が作成したガイドラインでは、正常な血圧値は収縮期血圧が130mmHG未満、拡張期血圧が85mmHG未満です。
さらに正常血圧の範囲の中でも、収縮期血圧120mmHG未満かつ拡張期血圧80 mmHG未満を、心臓や血管に最も負担のない理想的な血圧という意味で「至適血圧」として設定しています。
また、正常範囲であっても、やや高めの場合は「正常高値血圧」となります。これは、今は高血圧ではないけれど今後高血圧になる可能性があるという意味で、高血圧の予防が必要という警告の数値と考えます。

高血圧は細かく分類される

高血圧と診断されるのは、収縮期血圧が140mmHG以上、拡張期血圧が90mmHG以上です。
高血圧は程度によって対応が異なるため、数値ごとに細かく分類され「軽症」「中等症」「重症」の3段階に分けられます。
なお、収縮期血圧と拡張期血圧が異なる分類に入る場合は、高い方の分類に組み入れられます。
また、それ以外にも「収縮期高血圧」という分類もあります。これは、高齢になるに従い、動脈の弾力がなくなって収縮期血圧だけが高くなるタイプの高血圧です。
高血圧のガイドラインの分類は、あくまでも脳梗塞や心筋梗塞を起こす危険度の目安にすぎません。正常血圧なら絶対病気にならない、と線引きをしているわけではないので、血圧値には常に注意するようにします。

高血圧の基準は世界共通

高血圧の診断基準は、世界共通というわけではありません。食生活や体質など国によって異なる面もあるため、国によってWHO(世界保健機関)/ ISH(国際血圧学会)、米国合同委員会、欧州高血圧学会によるものなど、それぞれの基準があります。ただし「140/90mmHG以上が高血圧」という基準はどれも共通です。

軽症高血圧でも医療機関への受診を

高血圧と診断されても30~40歳代の人の8~9割が治療を受けていないとされます。
また50歳代でも治療を受けていない人は65% 以上にのぼるとされています。高血圧は軽いうちなら薬に頼らずに治療ができます。たとえ軽症であっても、必ず医療機関を受診するようにします。

同じ条件で長期間測定が基本

血圧は1日の中だけでなく、季節や気温によっても変わります。家庭用血圧計を用意して、毎日測る習慣をつけるのがおすすめです。上手に使えば高血圧の予防はもちろん、治療にも役立ちます。高血圧で受診している人は1日3回測定して結果を主治医に見てもらうと適切な治療方針が早く決まります。

同じ条件で日にちを変えて測定

血圧は、健康な人でも変動しやすいので、1ヶ月に1度医療機関で測ってもらうだけでは、状態を十分に把握できません。
また、実際には高血圧ではないのに、病院では血圧が高くなってしまう「白衣性高血圧が起こることもあります。
病院で測るときは、同じ条件で日にちを変えで数回測ることが大切です。また、家庭で血圧を測り、血圧の変化をつかむ習慣をつけることが重要視されています。
家庭で簡単に血圧を測定できる機器が増え、日本高血圧学会でも、家庭で測る血圧値を高血圧に重要な指標として位置付けています。
日ごろから家庭で血圧を測定すれば、自分の血圧のレベルや変化を把握でき、血圧のコントロールにも大変役立ちます。また、医療機関で測ると正常血圧なのに、普段の生活では高血圧になる「仮面高血圧」も見つけることができます。

血圧が高い人、やや高めの人は家庭用血圧計は必須です。

家庭用血圧計で朝夕2回測って記録する

家庭用血圧計にはさまざまなタイプのものがありますが、上腕にカフを巻きつけて測定するタイプが、誤差が少なく表示されます。より正確に血圧を調べたい人にはおすすめです。
測定は毎日同じ条件で長期間続けるのが基本です。朝夕2回測り、きちんと記録を残すようにしましょう。
タイプによっては睡眠中の血圧も測れるタイプもあります。血圧は1日何回測っても構いませんが、測定するたびに記録をしておくと、血圧値の変化があったときに医師に提示することで、正しい診断につなげることができます。

血圧測定の際の注意点

  • 病院で測定する場合…計測前30分以内はコーヒー・紅茶などカフェインの入った飲み物や、喫煙を控える・少なくとも5分間以上は座って安静にしてから測る
  • 家庭で測定する場合…【朝】●起床後1 時間以内●朝食前●降圧薬服用前●排尿後●座って1~2分安静にしてから測る
    【夜】●就寝前
    ●座って1~2分安静にしてから測る

家庭で測る方が病院で測るよりも血圧は低くなる

家庭で測る血圧は医療機関で測定するよりも低めになるのが一般的です。そのため、日本高血圧学会の治療ガイドラインでは、家庭用血圧計での高血圧の診断基準は、医療機関での測定値よりも低く設定されています。

家庭用血圧計による高血圧の基準

  • 高血圧:13 5/80mmHg以上
  • 降圧治療が必要:135/ 85mmHg以上
  • 正常血圧:125/80mHg未満
  • 確実な正常血圧:125/75mmHg未満

心臓が送り出す血液量と末梢血管の抵抗が血圧となる

血圧が変動する要因の中で、特に重要なものlま、心臓から送り出される血液の量(心拍出量) と末梢血管の抵抗性(末梢血管抵抗) です。このほかの要因には、血液の粘りの程度や血管の弾力性、体内を循環する血液の量などがあります。

心拍出量と末梢血管抵抗で血圧ははぽ決まる

ホースに水道から水を流すとき、水量が多いと高い水圧がかかってホースはピンと張りつめます。
たとえ水量が少なくても、どこか途中でホースを押さえれば、水が流れにくくなる分、押さえた後ろの部分はやはり張りつめた状態になります。これと同じように血圧も、「心拍出量」と「末梢血管抵抗」でほぼ決まります。
心拍出量とは、心臓が1回に収縮して押し出される血液の量のことです。収縮する力が強ければ押し出される血液も多くなるため、血圧が高くなります。
末梢血管抵抗とは、末梢の血管に血液*が流れ込んだときに受ける抵抗です。末梢の毛細血管が収縮すると、血液の通り道が細くなって血圧が上昇します。寒いところで身が縮こまるような感じがするときは、末梢血管が収縮して、その抵抗で血圧が上がっているのです。逆に、暖かいところでリラックスしているときは、心拍出量も末梢血管抵抗も低下するので、血圧も低めになっています。低血圧の人がお風呂で血圧が下がってめまいがするのは、心拍出量も末梢血管抵抗も低下しているためです。

循環血液量や動脈の弾力性も関係する

心拍出量と末梢血管抵抗以外に、血圧を決めるものには「血管の弾力性」「循環血液量」「血液の粘度」があります。
もともと動脈はゴムのように弾力に富んでいますが、弾力性を失って硬くなると、強い力で血液を流さなければならないので血圧は高くなります。
また、けがなどで多量に出血すると、体内を循環している血液の量(循環血液量)が減り、血圧は下がります。血液の粘り気を示す血液の粘桐度が増すと、末梢血管のように細い血管に血液が通りにくくなり、末梢の抵抗が増して血圧が上昇します。

寒さやストレスも血圧の上昇原因になる

末梢の毛細血管の抵抗が大きくなる原因には、寒さやストレスによるものが多くあります。末梢血管の抵抗が大きくなると、高い圧力をかけて血液の量を確保しようとするため、収縮期血圧も拡張期血圧も両方高くなります。

高齢になると血圧は上昇しやすい

高齢になると、誰でも動脈の弾力性が低下します。すると、収縮期血圧だけが上がりやすくなります。また、収縮期血圧だけが高くなる場合は、心拍出量の増加が関係していることもあり、心臓病やバセドー病の人に見られる症状です。