高くなってしまう要因」カテゴリーアーカイブ

血圧があがってしまう理由、原因などを紹介しています。血圧が上昇することを抑制するための情報です。

遺伝的な要因に環境的な要因が加わって発症する

親子の顔が似るように、親が高血圧の場合には子どもにもモの体質が遺伝することがあります。しかし、遺伝だけでは高血圧は発症しません。そこに生活環境の要因が加わって、初めて高血圧が起こります。

両親が血圧が高い場合は、半数の子供は血圧が高くなる

親が高血圧なら、子どもは誰でも高血圧になるのでしょうか? 答えはNoです。
高血圧になりやすい体質が、受け継がれることがあるのは事実です。両親ともに高血圧の場合は、子どもが高血圧になる確率は50% 、どちらか一方の親だけの場合には、30% 前後と言われています。
どのようなメカニズムで遺伝するかは明確にはなつていません。高血圧の発症に関係する心臓や血管、腎臓などの臓器や、血圧調節にかかわる因子の異常が遺伝することがあるとされています。
例えば、食塩を摂取したときに腎臓からのナトリウムの排泄が悪かったり、交感神経が緊張しやすいといった、「高血圧になりやすい体質」が、親から子へと受け継がれることがあるのです。
とはいえ、高血圧は遺伝的要素だけで発症するわけではありません。ここに生活環境因子が加わることで起こります。
もちろん遺伝的要素が何もない場合でも、生活環境因子があれば高血圧になることがあります。

子供のうちからよい生活環境を整える

遺伝的体質を持っていて、しかも生活習慣に問題があると、比較的若いころから高血圧を発症する傾向があります。
また、親が早いうちから高血圧になっていると、子どもも同年齢に達したころから高血圧になる可能性が高くなります。
特に最近、子どもの高血圧が増えてきました。以前は大人に比べると、子どもは二次性高血圧の割合が高かったのですが、最近は本態性高血圧が増えています。
しかもそのほとんどが、遺伝的要素を持ち、肥満の傾向が見られます。子どもの高血圧は軽症であっても、成人になって本格的な高血圧へ移行することが少なくありません。遺伝的素因がある場合は、特に子どものころから正しい食習慣を身につけることが大切です。

親子は体質だけでな く食習慣も似通っている

家族で同じように濃い昧つけのものを食べていたり、エネルギーの高いものが食卓に多くのぼっていると、たとえ遺伝的体質を持っていなくても親子で高血圧になる危険が高くなります。
体質よりもこのような食習慣が親から子へと受け継がれることの方が、高血圧においては問題なのです。

9割は原因が特定できない「本能性高血圧」

高血圧には別の病気が原因で起こるものと、原因がはっきりと特定できないものの2種類がありますが、その9割は原因が特定できないタイプのものです。まず、自分がどちらのタイプの高血圧かを知ることが大切です。

二次性高血圧と本能性高血圧

高血圧には、明確な原因がある「二次性高血圧」と、原因がはっきりしない「本態性高血圧(一次性高血圧)」の2種類があります。この「原因」 とは、血圧を高くしている元の「病気」があるということです。若い年代では、二次性高血圧の人がよく見られます。しかし、年齢が高くなるにつれて本態性高血圧の割合が増え、全体の90%以上を占めます。一般的に「高血圧」と言うときは、この本態性高血圧のことを指します。

本能性高血圧にも原因がある

本態性高血圧は、はっきりした原因が明らかではありませんが、血圧を高めている理由はあります。
血圧を高める要因となっているのは、「高血圧になりやすい体質」などの遺伝的な要因と、食塩のとりすぎ、肥満、喫煙、ストレスなどの生活習慣による要因の2種類と言われています。
これらが複雑に重なり合って、高血圧が引き起こされるのです。
別の病気が原因の二次性高血圧では、その病気を治療することで血圧を下げることができます。しかし、本態性高血圧は原因が複雑で特定できません。そのため、この治療を行えば必ず治る、という治療法もありません。血圧を上げる誘因を取り除き、上手に血圧をコントロールする必要があるのです。

高血圧のタイプと合併症の有無を調べる主な検査

高血圧と診断されたら、血圧を高める病気が隠れていないか、また高血圧によって合併症が引き起こされていないかを検査します。

  • 問診……現在の病気、過去にかかった病気、家族がかかった病気、生活習慣、女性では妊娠歴や月経の状態などを聞く
  • 尿検査…腎臓の働きを調べる
  • 血液検査…全身の状態を調べる
  • 眼底検査……細動脈の収縮や網膜の動脈硬化などを調べる
  • 心電図検査……心肥大、不整脈、狭心症、心筋梗塞などを調べる
  • X線検査…‥心肥大の様子を調べる
  • 超音波検査…心肥大、拍動の様子、腎臓の状態などを調べる
  • CT、MRI検査……脳の血管の異常を調べる

家族の血圧の状態も

高血圧は遺伝的な要因が大きいと言われています。 両親や兄弟姉妹、祖父母に高血圧の人がいないかどうか(家族歴) を知っておくことはとても大切です。家族歴がある場合は、高血圧が何歳ころから起こり、心臓病や腎臓病、脳卒中などを起こしていないかも知っておきましょう。