十分な睡眠は体のリズムを整えるのに欠かせません。また、血圧は睡眠中に低くなるので、血圧の負担がかかって傷ついた血管を睡眠中に修復することができます。ぐっすりとたっぷりと眠ることが大切です。
血圧が低くなる睡眠中に血管の修復も行われる
血圧は夜眠っているときに、最も低くなります。ぐっすり眠っているときは、リラックス状態になり血圧が安定します。日中は高血圧の人でも、睡眠中は血圧が正常値になっていることも少なくありません。また、睡眠中の血圧が下がったときは、高血圧によって傷んだ血管が少しずつ修復されるときでもあります。
睡眠が十分でないと血圧が下がりにくくなるので、血管の修復時間も短くなって、血管は傷ついたままになってしまいます。そのため動脈硬化が進むと、心筋梗塞や脳卒中の発作も起こりやすくなります。早朝は交感神経と副交感神経のバランスが変わるので、血圧が上がりやすくなります。そのため、高血圧の人は寝起きに注意します。目が覚めたら、寝床の中で体を伸ばしてゆっくりと起き上がりましょう。
睡眠は「量」より「質」
たっぷり眠るといっても、単に長時間眠ればいいというわけではありません。十分な睡眠時間をとることも大切ですが、眠りの質が重要なのです。
よく眠れたと感じて、すっきりと目覚められるのが、質の高い睡眠と言えます。心地よい睡眠を得るためには、寝室の環境を整えたり、就寝前にリラックスすることが大切です。
「眠ろう、眠ろう」と意識するとかえって眠れなくなるものです。また、無理に「8時間睡眠」にこだわる必要はありません。目が覚めたら光を浴びて、体内時計のスイッチをオンにしましょう。毎朝同じ時刻に起きて、体のリズムを整えることが、夜の寝つきをよくして、ぐっすり眠ることにつながるのです。
快眠のための生活習慣はとても大切です。
快適な睡眠のためには
- 眠りに適した湿度は夏24度 、冬13度ぐらい。湿度は50% 程度が眠りやすい。
- 眠る前に読書や音楽、香り、ストレッチなど、自分流のリラックス法で気分を落ち着かせる。
- 寝前3 時間以降は食事をしない。空腹で眠れないときはホットミルクやハーブティーを飲む。
- 入浴は就寝1~2 時間ぐらい前までに、ぬるめのお湯につかる。
- 睡眠薬代わりの寝酒は眠りの質を落とすので避ける。
- 毎朝同じ時刻に起床する。
- 昼寝は25分程度に。長すぎる昼寝、夕方以降の昼寝は夜の睡眠に悪影響を及ぼす。
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