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コンブをはじめとした海藻類に含まれる食物繊維について。 コンブ、ワカメ、ノリの食物繊維比較 など。

海苔 栄養 おいしい海苔は栄養価も高い

海苔 栄養 おいしい海苔は栄養価も高い 海苔は、お寿司やおむすびなどには欠かせないそして、日本人の食生活にも同様に欠かせない食卓の名わき役です。また、お中元やお歳暮の時期に贈答品として利用されることが多いのも、日本人の海苔好きをよくあらわしています。

海苔 栄養

海苔 栄養

海苔 栄養

有用海操の養殖は、最近ではたいへんさかんになり、寒天、カラギーナンなどの原藻をはじめとして、食用のコンプやワカメの養殖も増えてきましたが、なんといっても海苔の養殖は歴史が古く、江戸時代に始まっており、以降、日本は海苔の養殖では世界一となっています。

現荏では、毎年100億枚前後の海苔が製造され、重量でいうと約3万トンになります。そのうち外国に輸出される量は、非常に少なく3~4%に過ぎません。残りのは国内で消費されているのです。

海苔は一般に12月から翌年2月にかけて収穫されます。そして、それをすぐに水洗いして汚れをとり除いた後、ペースト状にし、機械で四角にすいてから40度の温風で乾燥させて作ります。これがふつうの「干し海苔」で、さらに、赤外線で焦がさないように短時間焼いたものを「焼き海苔」、砂糖や醤油などの調味料で昧をつけて乾かしたものを「昧つけ海苔」と呼んでいます。

日本人に海苔が好まれているのは、何といっても、こうした製品の昧のよさによるところが大きいでしょう。しかし、最近はそれだけではありません。

海苔はビタミンA 、ビタミンB12やほかのB 群および、Cなどのビタミン類やリン、マグネシウム、カリウム、カルシウム、鉄、亜鉛、銅、コバルト、セレンといったミネラル類、さらにはEPA、タンパク質、タウリンをはじめとする遊離アミノ酸、またポルフィランという硫酸多糖の食物繊維や食物繊維になりそうな特殊なヘミセルロースなど、人間のからだに必要な栄養素を多く含んでいますので、健康食品として注目に値します。

これらの成分のうちでも、コンプより多いものはビタミンB群とタウリン、EPAなどでしょう。

海苔の食物繊維は病気にも有効で成人病に欠かせない

海苔に含まれている有効成分のうち、コンプやワカメにほとんどないものはタウリンです。これは約1~1.2ーセントもあります。タウリンは、肝臓の働きを助け、とくに血中のコレステロール値を調節し、また脂質の吸収を円滑にする働きがあります。

貝類の中で、とくにカキやシジミに多いことはよく知られています。さらに、ほかの有効成分はEPAです。EPAは前にも述べましたように、血液を固まりにくくして、動脈硬化や心臓病、脳卒中などの予防効果もあります。
1枚の海苔(3グラム) には30~40ミリグラムもの EPA が入っています。

EPA は不飽和脂肪酸の一種で、体内に入るとプロスタグランディンという物質になりますが、このうちの多くのものは、とくに血液中の血小板が集まるのを防ぐ働きをもつプロスタグランニンにかわります。血小板は血液が固まるのを助けるという作用をしますので、もし動脈硬化を起こしているところへ、この血小板が集まってしまうと、固まりがより大きくなり、動脈が完全にふさがれてしまうことにもなりかねません。

ですから、EPAからできるプロスタブランディンの多くは血液が固まるのを未然に抑えて、ひいては心臓病や脳卒中を防いでくれるというわけなのです。また、EPAそのものには、悪玉コレステロールを減らし、善玉コレステロールを増やす働きもあります。

海苔はビタミン・ミネラルの宝庫

海苔の栄養素の特徴として、ビタミンの含有量が多く、しかもミネラルがバランスよく含まれていることも見逃せません。たとえば、ビタミンについて見てみますと、βカロテンはウナギのかばやきのビタミンA の3倍、ホウレンソウとほぼ同量、B12 は海苔3枚食べれば、1日の必要量(4マイクログラム) にほぼ足りる量( 約3マイクログラム) が含まれています。

さらにビタミンC は海藻としてはずば抜けて多く、レモンが10グラム中90ミリグラム、トマトが20ミリグラムなのに対して、乾燥海苔は100グラム中、100ミリグラム(生海苔にすると約10ミリグラム)も含んでいます。

また、海苔のミネラル類はコンプなどに比較すると少ないのですが、100グラム中、カリウムが2350ミリグラム、鉄が13.4ミリグラム、カルシウムが440ミリグラム、リンが650ミリグラムと実に豊富に含まれています。

しかも、反面、問題を起こしがちな、塩分のとり過ぎに関係するナトリウムは、その量が著しく少なく120ミリグラムしかありませんので、バランスのよい含有量となっています。

ちなみに、この量はコンプに含まれているナトリウムの約28分の1、ワカメの実に50分の1しかないのです。そのうえ海苔は調理の必要がなく、そのままで食べられるという手軽な食品です。したがって、1日に2~3枚食べれば食物繊維の補給や栄養的にも十分な効果が得られます。

海苔 栄養 まとめ

海苔(のり、Nori)は、日本料理でよく使われる食材で、栄養価が高く、健康に多くのメリットをもたらします。海苔はビタミン、ミネラル、食物繊維などの豊富な栄養素を含み、低カロリーでヘルシーな食品です。以下に、海苔の栄養とその健康効果について詳しくまとめます。

海苔の栄養成分

主要栄養素(100gあたり)

  • エネルギー: 約35 kcal
  • たんぱく質: 約5.9 g
  • 脂質: 約0.1 g
  • 炭水化物: 約4.1 g
    • 食物繊維: 約0.3 g
    • 糖質: 約1.0 g

ビタミン

  • ビタミンA(β-カロテン): 約2600 μg
  • ビタミンB群:
    • B1(チアミン): 約0.07 mg
    • B2(リボフラビン): 約0.2 mg
    • B3(ナイアシン): 約2.1 mg
    • B9(葉酸): 約250 μg
  • ビタミンC: 約1.9 mg
  • ビタミンE: 約1.4 mg
  • ビタミンK: 約58 μg

ミネラル

  • カルシウム: 約70 mg
  • : 約2.0 mg
  • マグネシウム: 約50 mg
  • リン: 約170 mg
  • カリウム: 約400 mg
  • ナトリウム: 約300 mg
  • ヨウ素: 約4.5 mg
  • 亜鉛: 約1.3 mg

その他の成分

  • ポリフェノール: 抗酸化作用を持つ成分
  • タウリン: アミノ酸の一種で、心臓や血管の健康をサポート

海苔の健康効果

1. 目の健康維持

  • ビタミンA(β-カロテン): 視力を保ち、目の健康をサポート。夜盲症予防に寄与します 。

2. 免疫力の向上

  • ビタミンC、ビタミンB群: 免疫機能をサポートし、病気に対する抵抗力を高めます 。

3. 貧血予防

  • 鉄、葉酸: 血液中のヘモグロビンの生成を助け、貧血を予防します 。

4. 骨と歯の健康維持

  • カルシウム、マグネシウム: 骨や歯の健康を保ち、骨粗しょう症予防に寄与します 。

5. 心臓血管の健康

  • タウリン: 血圧の調整や心血管の健康をサポート。コレステロールの調整にも寄与します 。

6. 甲状腺機能のサポート

  • ヨウ素: 甲状腺ホルモンの生成に必要な成分で、甲状腺機能をサポートします 。

7. 抗酸化作用

  • ポリフェノール、ビタミンE: 細胞を酸化ストレスから保護し、老化の抑制に役立ちます 。

海苔の種類と用途

  1. 焼き海苔
    • 寿司やおにぎりに使われる。
    • 火を通して風味を引き出し、パリッとした食感が特徴。
  2. 乾燥海苔
    • おつまみやスナックとしてそのまま食べる。
    • スープやおかずのトッピングにも使える。
  3. 味付け海苔
    • 醤油や砂糖、みりんなどで味付けされた海苔。
    • おにぎりやお弁当のおかずに適している。
  4. 刻み海苔
    • 細かく刻まれており、うどん、そば、サラダのトッピングに使われる。
  5. あおさ海苔
    • 味噌汁やスープに入れると、豊かな風味が加わる。

海苔の保存方法

  • 冷暗所での保存: 開封前の海苔は冷暗所で保存し、湿気を避けるために密閉容器に入れることが推奨されます。
  • 冷蔵保存: 開封後は冷蔵庫で保存すると、鮮度を長持ちさせることができます。

料理の例

  • 手巻き寿司: 焼き海苔でご飯と具材を巻く。
  • 海苔巻きおにぎり: ご飯を海苔で包む。
  • サラダ: 刻み海苔をサラダにトッピング。
  • 海苔スープ: 乾燥海苔やあおさ海苔をスープに入れて風味を楽しむ。

海苔 ( のり ) | 効果アップの食材食べ合わせ


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食物繊維

わかめ 食物繊維 が多い たばこの害も防ぐワカメパワー

わかめ 食物線維 が多い海藻類のひとつです。わかめは、海藻の中でも特に食物繊維が豊富です。乾燥わかめには、可食部 100g あたり約 39g の食物繊維が含まれており、この量はレタス約半分に相当します。わかめは、ごくかぎられた地域にしか見られないコンプとは異なって、室蘭、礼文島以北と紀伊半島以南を除く日本沿岸に広く分布しています。

わかめ 食物繊維 が多い

わかめ 食物繊維

わかめ 食物繊維

しかし、近年、天然わかめは年々収穫高が減る傾向にあり、かわって養殖わかめが圧倒的に多くなってきています。

たとえば、1983年の年間生産量を見ると、天然わかめの1万トンに対して養殖わかめは11万3000トンに達しています。また、中国や韓国からの輸入量の増加も目立ってきています。

わかめはその加工方法によりさまざまな製品に分類できます。代表的なものは採集したわかめを広げて天日で干した「素干しわかめ」、採集後、付着している水をふきとって、灰をまぶしてから天日で干した「灰干しわかめ」、熱湯に浸して茶褐色の藻体を緑色にかえてから冷水につけ、さらに陰干しにした「湯抜きわかめ」、採集後、塩をまぶして脱水し、余分な塩をふるい落としてから冷凍保存する「塩蔵わかめ」などがよく知られています。

わかめはコンプと違い、素干しのものは微生物に侵されやすいので、あまり多くは作りません。主に湯抜き(湯通し)塩蔵品です。

いずれの製品にしても、わかめにはコンプ同様たくさんの有効成分が含まれています。そのうち、まず第一にあげなくてはならないのは、アルギン酸、フコイダンなどの食物繊維でしょう。

干わかめ 100 グラム中には、44% 以上の食物繊維が含まれています。なかでも、わかめが成長すると、茎にあたるはうしよう部分の周囲に胞子葉と呼ばれるひだのような葉状器官ができ、これは一般に芽株とかミミと呼ばれているわかめの生殖器官ですが、ここにはとくに脂肪が多量(88%)に含まれています。

これは遊走子がたくさん入っているためです。また、フコイダンも葉の部分より多いのです。私たちのからだに有益に作用するフコイダンの働きについては、すでにくわしく述べましたので、ここではふれませんが、フコイダンを多く含んでいるということで、さまぎまな点で有益な食品であるということは今さら説明するまでもないでしょう。

ワカメの脂質の中味は、コンプと同様に肝臓の代謝機能をよくする不可欠脂肪酸や、動脈硬化を予防するEPAも多く含まれており、その量は100グラムの芽株中に、1.1グラムも含まれています。この点ではコンプの約3倍量にもなります。これまで、私たちがワカメを食べるとき、食用にするのはもっばら葉のやわらかい部分で、葉の下にあってかたい芽株は捨てられていたのですが、それは実にもったいない話なのです。

わかめはたばこの害も防ぐ

もうひとつ、忘れてはならないのは、わかめはタバコの害、すなわち、ニコチンの害を防いでくれる働きをもっているということです。

ニコチンの害についてはいろいろとありますが、なかでも大きなものは肝臓の働きを低下させてしまう点です。たばこと肝臓の働きというのがいまひとつピンとこない人もいますが、専門科の間では、非常にスタンダードな情報です。

肝臓は、体内に入ってきた物質を必要なものと不必要なものに分け、必要でもすぐに使わないものを貯えておき、さらに不必要なものは体外に排出しやすい形にかえるという働きをしています。

このとき、肝臓はアミノトランスフェラーゼ、コリンエステラーゼなどの酵素を分泌し、そうした働きがスムーズに行えるようにしているのですが、ニコチンはこれらの酵素の働きを抑えてしまうのです。

これについては、次のような実験がされています。東京農業大学の故・渡辺義雄教授らはネズミをふつうのエサで飼育したグループ、エサにニコチンを混ぜたグループ、エサにニコチンとわあかめを混ぜたグループの3つに分け、約4ヶ月飼育した後、それぞれの肝臓の働きを比較検討してみました。

すると、ふつうのエサのグループ、ニコチンとわかめを混ぜたエサのグループの肝臓にはばとんど差がなく、エサにニコチンだけを混ぜたグループの肝臓の働きはかなり悪化していました。この結果からニコチンによって抑えられた酵素の働きがわかめのある成分によってほぼ正常にまで回復したものと考えられます。

このニコチンの害を防ぐわかめの物質の本体は、この研究で明らかになっていませんが、わかめに含まれる有効成分は、量の差はあってもコンプにもだいたい含まれているものが多いので、わかめのかわりにコンプを使って実験してみれば、おそらく同じような結果がでるのではないかと考えられます。

最近、健康を気にする人の間ではタバコばなれがどんどん進み、嫌煙権運動もますますさかんになっています。

タバコはやめられればそれにこしたことはないのはもちろんですが、どうしてもやめられないという人が少なくないのもまた事実です。ですから、タバコを吸う人は、毎朝ワカメの味噌汁飲み、せめてニコチンの害を防ぐようにすることが大切でしょう。

わかめの食物繊維

  • 含有量: 乾燥わかめには約35.0g/100g、戻したわかめには約4.2g/100gの食物繊維が含まれています 。一般的な食物繊維の含有量は、戻した状態で計算されます。
  • 種類: わかめには水溶性食物繊維と不溶性食物繊維の両方が含まれています。特に、水溶性食物繊維のアルギン酸が多く含まれており、これは腸内でゲル状になり、コレステロールの吸収を抑える働きがあります。
  • 効能: 食物繊維は、便秘の予防・改善や、血糖値の急激な上昇の抑制、コレステロール値の低下、腸内環境の改善に役立ちます。特に水溶性食物繊維は、満腹感を持続させ、食事のコントロールにも貢献します。

わかめのその他の栄養素

  • ミネラル: カルシウム、マグネシウム、ヨウ素、鉄分などが豊富。
  • ビタミン: ビタミンA、ビタミンKなど。
  • 低カロリー: 乾燥わかめの場合、100gあたり約140キロカロリー程度と低カロリーで、ダイエットにも適しています。

料理での活用方法

わかめはサラダ、味噌汁、酢の物、炒め物など、さまざまな料理に活用できます。戻したわかめはすぐに使えるため、手軽に食事に取り入れられる食材です。

わかめを普段の食事に取り入れることで、健康維持や美容効果も期待できます。


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食物繊維

コンブの降圧効果

海藻 食物繊維比較 ( こんぶ わかめ 海苔)

海藻 食物繊維比較 ( こんぶ わかめ のり )の紹介です。四方を海に囲まれた島国であるわが国では、苦から海藻をよく食べてきました。こんぶのみならず、わかめ、海苔、ひじきなどその種類も多く、日本人は世界でもとくにたくさん海藻を食べている民族といえます。

海藻 食物繊維比較 ( こんぶ わかめ 海苔)

こんぶについては、これまでにいろいろと述べてきましたので、ここではわかめと海苔について簡単に説明し、こんぶと比較してみましょう。わかめやこんぶのヌメリの主成分は、すなわち食物繊維とみなすことができます。

そしてヌメリはこれらの海藻の加工の程度でかわってきます。ただ共通していえることは、アルギン酸には水に溶けるものとアルカリでしか溶けないものがありますが、それぞれの母体になる海藻の種類によって、アルギン酸の性質が違っていますので、共通の性質もありますが、異なる点もあるということです。

フコイダンも同じく、母体になる海藻が違えば性質も違いますが、同一の海藻、たとえばコンブとかワカメにおいても、それぞれ異なった性質の何種頬かのフコイダンを含んでいます。ですから、抗ガン性などでは、それぞれがいちじるしく違うところもあるのです。

要するに、これらの食物繊維の化学的性質は、ブドウ糖とか、ショ糖のような単純な物質ではありませんので、本当のことをいうと、ワカメのアルギン酸やフコイダンは、コンプのものと大まかな性質は同じでも、細部の構造は違うということなのです。

そして、私たちのからだに対する作用にもそれほどかわりないものと、非常に違うものがあります。海苔にはポルフィランと呼ばれる一種の硫酸多糖の食物繊維があり、アルギン酸と同じような生理作用を示しますが化学的にはまったく別種のもので、ちょうど寒天に10%前後の硫酸がついている構造をしており、その硫酸をアルカリで除くと、寒天とほぼ同じものになり、これをノリ寒天と呼んでいます。
中国では、オゴノリ寒天などとともに市販されていますが、寒天と同じく優れた食物繊維です。

海藻には多くの食物繊維が含まれていますが、種類によって含有量が異なります。ここでは、こんぶ(昆布)、わかめ、海苔の食物繊維含有量を比較してみましょう。

食物繊維の種類と総量

  • 不溶性食物繊維: 水に溶けにくく、腸の働きを活発にして便通を促進します。
  • 水溶性食物繊維: 水に溶けてゲル状になり、腸内で糖質や脂質の吸収を遅らせます。

2. 食物繊維の比較

以下は、100gあたりの乾燥海藻の食物繊維含有量の平均値です:

海藻 総食物繊維 不溶性食物繊維 水溶性食物繊維
こんぶ 27.1 g 17.2 g 9.9 g
わかめ 38.3 g 32.0 g 6.3 g
海苔 33.8 g 26.6 g 7.2 g

3. 詳細な比較

  • こんぶ(昆布)
    • 総食物繊維: 27.1 g
    • 不溶性食物繊維: 17.2 g
    • 水溶性食物繊維: 9.9 g
    • 特長: うまみ成分であるグルタミン酸が豊富で、料理の出汁に使われます。
  • わかめ
    • 総食物繊維: 38.3 g
    • 不溶性食物繊維: 32.0 g
    • 水溶性食物繊維: 6.3 g
    • 特長: サラダやスープに使われ、ミネラル分が豊富です。
  • 海苔
    • 総食物繊維: 33.8 g
    • 不溶性食物繊維: 26.6 g
    • 水溶性食物繊維: 7.2 g
    • 特長: ビタミン類が多く、手軽に摂取できるため、巻き寿司やおにぎりに利用されます。

4. 食物繊維の健康効果

  • 便秘解消: 食物繊維は腸内環境を整え、便通をスムーズにします。
  • 血糖値の管理: 食物繊維は食後の血糖値の上昇を緩やかにする効果があります。
  • コレステロール値の低下: 水溶性食物繊維は血中コレステロール値の低下に寄与します。

5. 摂取方法

  • こんぶ: 出汁を取ったり、煮物に加えたりすることで、豊富な食物繊維を摂取できます。
  • わかめ: サラダやスープの具材として使うと、食感が良く、食物繊維を取り入れやすいです。
  • 海苔: 手巻き寿司やおにぎりの具として手軽に摂取できます。

 

昆布 抗腫瘍性 食物繊維の 抗腫瘍性効果

昆布 抗腫瘍性食物繊維の 抗腫瘍性効果について少し考えてみようと思います。海藻のどんな成分がガンに効くのかを紹介します。

昆布 抗腫瘍性 抗ガン効果の実力について

昆布 抗腫瘍性 抗ガン効果の実力について

昆布 抗腫瘍性 抗ガン効果の実力について

ここ十数年の医学の進歩は、胃ガンを初めとするガンの予防や治療を可能とし、以前にくらべると、ガンによる死亡率もずいぶん減ってきています。しかし、それでもなお、わが国の死亡原因では、あいかわらずガンが上位を占めており、恐ろしい病気のひとつであることにはかわりがありません。

現在、世界各国でもガンに対する研究がさかんに行われていて、なかでも、発ガン物質の研究とともに、ガンの発生を抑制する効果のある食べ物に関する研究が進められています。

つまり、発ガン物質を食べないようにすると同時に、毎日ガンの発生を抑制する可能性をもっ食べ物を食べ、ガンを未然に防ごうというのです。そして、実はこうしたガンの発生を抑える効果が期待されている食べ物として今注目を集めているのが、動物実験では抗しゅよう性が高いコンプとかワカメやノリなどの海藻です。

いっぽう、アメリカのゲルソン氏などを筆頭にした学者たちが、ヒトのガンでも、食事を選ぶことによって治ると主張しています。

つまり、大量の野菜、そのジュース、精白しない穀物、無塩食物、亜麻仁油、カリウム甲状腺剤やすい臓酵素剤などを適当に摂取する方法をあげています。先日は、大手の新聞にエゴマ油がいいという記事が掲載されました。

抗がん性の実験

これまでの注射での実験とは違い、海藻の粉末や、それから抽出したものをガンを植えつけた細物に食べさせるだけでそのガン細胞の増殖が抑えられるという、画期的な実験結果を得ることができました。

その実験は、まず、ジメチルヒドラジンという、腸に特異的にガンを発生させる発ガン物質を、ラット(ネズミの一種)に与え、ふつうのエサだけで飼育したラットの発ガン率と、コンブをはじめとする食用海藻数種類の粉末や抽出物を混ぜたエサで飼育したラットの発ガン率とを比較してみたのです。

その結果、海藻の種類にもよるのですが、海藻を混ぜたエサのほうが、30~70%もガンの発生率が低くなったのです。また、ジメチルベンズアストランセンという乳ガンを特異的に起こさせる物質をラットに与えて、同様に実験をしたところ、これも同じような結果が得られたのです。

これは海藻中に含まれている特殊な成分によるものなのか、それとも腸内で、エサと混ぜた発ガン物質が、いっしょに混ぜてある海藻粉末や、それから抽出した物質のために無効にされたためなのか、というような考え方がありますが、最近の実験によりますと、海藻粉末が発ガン物質が体内に吸収されるのをわずかながら妨げているらしいとのことです。

しかし、そのためだけで発ガン率が減ったとは思えないくらいの結果でした。

そこで、別の実験方法を考え、実験結果を再吟味してみました。つまり、発ガン物質と海藻粉末や抽出物をいっしょに食べさせることで、その発生率が抑ひふえられるなら、あらかじめ皮膚などに植えつけたガンも、その増殖が抑えられるのではないかということです。

実験は、60余種の海藻の粉末を用意して、同時にエールリッヒ固型ガンというガン腫の細胞を一定量注入移殖したマウス(ハツカネズミ)を2つのグループに分け、一方にはふつうのエサだけを与え、一方にはふつうのエサに、適量の海藻粉末を混ぜたエサを与えて、どちらも4週間飼育してから、すべてのマウスを解剖して、ガン細胞のかたまりをとり出し、重量を測ってその増殖度を、ふつうのエサブループと海藻粉末を混ぜたエサグループとで比較してみました。

ところが、非常におもしろいことに、35%以上のガン増殖の阻止率を示した海藻が23種類もありました。

次に、60余種の海藻のうちから25種類を選び、今度は皮膚に、メスA繊維肉腫というガン細胞を移殖したマウス群の、半分には適量の海藻粉末を腹部に注入し、もう半分はそのままの状態で7日間飼育したのち、前の実験同様に、すべてのマウスを解剖して、ガン細胞の増殖度を比較してみました。

昆布や青海苔については、高い阻止率を示す種類に入っていましたが、わかめや海苔は低いほうでした。ここでおことわりしておきたいのは、実験の結果待られた阻止率の数字の大小だけで、抗ガン性の効果の有無とか、強弱を議論することはできませんし、また、それだけ早急に結論を出してはならないということです。

その訳は、抗ガン性の実験方法とか、使用したガン細胞の種類などにより、ガン細胞の増殖阻止効果がいちじるしく違ってくるからです。ある方法で、ある種のガン細胞が、ある海藻によりその増殖が抑えられたとしても、ほかの5実験方法とか、ほかの種類のガン細胞で実験したときに、それと同じ結果が得られるとは限りませんし、むしろかなり違うことのほうがふつうなのです。

効果を示す成分

さて、前の実験の結果から、少なくともこんぶやわかめ、海苔の粉末には抗ガン性があると思われますが、それでは、その中のどの成分が有効に働いているのでしょうか。

これらの海藻のある種のものには、共通にアルギン酸とかフコイダンがあり、また、それがない種類でも、抗ガン性を示す海藻、たとえばノリにはアルギン酸やフコイダンのかわりに、ポルフィランという硫酸多糖があり、それはアルギン酸などと同類の生理作用をもっていることに注目しました。

そして、前の海藻からも数種類の硫酸多糖を抽出しました。これらは、つまりコンプやワカメ、ノリなどの食物繊維のことです。その硫酸多糖を用いて、前記とまったく同じスケジュールで抗ガン性を調べたところ、アオノリの「ヌメリ」の硫酸多糖、市販のアルギン酸、ワカメのフコイダン、キリンサイやツノマタからとった硫酸多糖の2、3種頬のカラーギナン、ノリからとった硫酸多糖のポルフィランなどは、すべてガン細胞の増殖を阻止しました。

このことから、ガン細胞を移殖したマウスに食べさせて抗ガンを示した海藻粉末の、抗ガン性本体の成分は、少なくともアルギン酸、フコイダン、ポルフィランなどの「海藻のヌメリ成分」であると考えられるのです。ところが、この研究を続けるうちに、今まで知られていなかった新しいことがわかりました。

元来、昆布、わかめ、海苔などの食用海藻のの脂質は単純なものではなく、さまざまな違った脂質の混合物ですので、それぞれからとり出した脂質を各種の成分に分けて、その各成分を使って同じ実験をしたところ、どの海藻の場合でも、共通の性質をもっている成分の脂質が抗ガン性を示しました。

このことから、海藻粉末の抗ガン性の本体には、食物繊維の酸性多糖のほかに、ある種の脂質も関係していることがわかったのです。
以上のような海藻の抗ガン効果が、はたして人間にとってはどうなのかというのは大きな間題です。しかし、ワカメの芽株の水に溶けない多糖が主成分のサンプル(おそらくアルカリ可溶のアルギン酸が主体)は、ガンを移殖したマウスに対して、現在人間に使用されている抗ガン剤と相助効果があるという報告もありますから、海藻からとれる抗ガン成分には、将来、その利用価値が望めるような気がします。

海藻 食物繊維比較 ( こんぶ わかめ 海苔)

食物繊維

昆布 食物繊維 はどういういうもの

昆布 食物繊維 はどういういうものでしょうか。食物繊維自体は、直接人間の栄養にはなりませんが、ビフィズス菌の栄養となり、それを増やす作用をもっていますので、昆布を食べていれば、その中の食物繊維が、からだの中のビフィズス菌を増やすはずであり、ひいては昆布が成人病や老化からからだを守ってくれることになります。

昆布 食物繊維 アルギン酸とフコイダン

昆布には、その成分の 25% を占めるアルギン酸をはじめとして、フコイダンなどからだに有益な食物繊維がおよそ 30~40%で豊富に含まれています。

このうちフコイダンの量は多くても数%以下で、残りはアルギン酸です。これは、食品の中で比較的多く食物繊維を含んでいるといわれているバナナで約7%、整腸食品として名高いリンゴで約12%にしか過ぎないのですから、その多さはとび抜けていることがよくわかります。

昆布に含まれるアルギン酸もフコイダンもペクチンなどと同じく酸性多糖で、水によく溶ける性質、水溶性の機能に富んだ食物繊維です。
したがって、コンプの葉の部分や根コンプを水に漬けると、ヌメリが出てきますが、その中には水溶性のアルギン酸やフコイダンが溶けていて、食物繊維としての効用に役立つのです。

また、酸性の多糖ですから、ブドウ糖や果糖などの中性の単糖がいくつも集まってできたデンプン(ブドウ糖の鎖) やイヌリン(果糖のから鎖) などより、さらに複雑に絡み合って、全体としては粘性の高いヌメリとなります。

水溶性とか、アルカリ可溶性かにかかわらず、アルギン酸やフコイダンは血中のコレステロールを減らし、動脈硬化を防いだり、試験動物に移植したいろいろなガンや大腸ガンを防ぐ働きをしたりと、実に効果的な働きをしてくれるのです。

何度も述べましたように、その抗ガン性が、すぐに人間のガンにも有効だという証拠は、今のところまだありませんが、消化管内でいくらかでも吸収されたものが、免疫系を刺激して、間接的に抗ガン性を示す可能性が期待されているのです。

少なくとも、発ガン性の物質の排除に役立つことは、一般的に信じられています。ですから、毎日の食事にコンプを積極的にとり入れ、日ごろからアルギン酸やフコイダンを摂取していれば、多くの成人病の予防のほかに、肥満防止や非常に間接的ではあっても、ガン予防に役立つ希望がもてるのです。

食物繊維と腸内細菌

昆布の食物繊推は、便秘を防ぐとともに、腸の中をきれいに掃除してくれるという働きもありますが、腸内の細菌に関していえばそれだけではありません。

人間の腸には、主に小腸の終りのほう、つまり回腸から先の大腸の中には、いろいろな細菌が住みついており、その種類は100種類以上あり、量も、大便の湿重量1グラムあたり1千億以上にもなり、健康なヒトの大腸の中の細菌の量は、1.5キログラムにもなります。

ですから、大便の約半分は細菌であるということになります。こうした多くの腸内細菌は、腸内のばい菌というわけですので、そのすべてが病気のもとと思われがちですが、決してそういうわけではなく、たとえばビフィズス菌に代表される放線菌などのように、私たち人間のからだになくてはならない作用をする菌、すなわち善玉菌が腸内にはたくさん存荏しています。

いっぽう、そこには、からだに害をおよぼすおそれのある悪玉菌( 病原菌)も、ウエルシュ菌やバクテロイデス菌、大腸菌なども多数見られます。
そして、こうした悪玉菌の繁殖は、成人病や老化の原因となり、ガンや肝臓病、動脈硬化、免疫力の低下といった病気になって私たちのからだをむしばむのです。

ふつう、善玉、悪玉両方の菌のバランスが保たれていれば、仮に腸内に悪玉菌があったとしても、何も問題はありません。ところが、ひとたびそのバランスがくずれると、からだの中でおとなしくしていた悪玉菌が本領を発揮し、人体にとって有害な物質を作り出して、いろいろなへい害を引き起こします。

ですから、健康を維持するためには腸内の善ふさ玉菌を増やして、つねに悪玉菌を抑えるようにしなくてはなりません。しかし、善玉菌の代表であり、私たち人間が生まれながらにしてもっているビフィズス菌は、ヒトが成長するにつれ、かたよった食生活やストレスが続くと、しだいにその数が減ってきます。

そこで、ヨーグルトなど善玉乳酸菌を含む食品をとることもよいといわれていますが、残念ながら食品で補給する細菌は、なかなか腸に住みついてくれません。ですから、腸内に前から住んでいた善玉菌そのものに栄養を与え、増やしてやることがどうしても必要となるのです。

食物繊維自体は、直接人間の栄養にはなりませんが、ビフィズス菌の栄養となり、それを増やす作用をもっていますので、コンプを食べていれば、その中の食物繊維が、からだの中のビフィズス菌を増やすはずであり、ひいてはコンプが成人病や老化からからだを守ってくれることになります。
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食物繊維

 

食物繊維 ブーム を考える

食物繊維 ブーム を考えてみたいと思います。ここ数年、食物繊維を含んだ健康食品やドリンク剤などの食品が次々に発売されており、中には「機能性食品」または「健康食品」などの言葉を使って宣伝しているものもあります。

食物繊維 ブーム

食物繊維 ブーム

食物繊維 ブーム

これは一種のブームであり、食物繊維に対する関心がとみに高まっていることをあらわしているのではないでしょうか。

最近は、健康的なライフスタイルへの関心が高まる中、腸内環境を整えることが健康維持や病気予防に重要であるとの認識が広まっています。食物繊維の消費が増えたのも、このような健康志向の変化によるものです。腸活という言葉が広まったのも免疫力を高めるために腸内環境を整えることが重要であることがわかってきました。

一般に、食物繊維は人間のからだの中の消化酵素では分解されない、「植物または動物にある多糖類で、特殊な生理活性をもっている物質」とされています。

この食物繊維が五大栄養素(タンパク質、脂質、ビタミン、ミネラル) に次ぐ「第六の栄養素」として一躍脚光を浴び、注目されているのは消化管に入ったときに、少なくとも小腸の終りのあたりまではあまり分解されないで、腸のぜん動(波うつような動き) を刺激し、便秘を防ぎ、ひいては食べ物の中にある、からだに害を与える物質などを、からだから早目に排除するなどの作用が認められたためです。

したがって、口から入ったものばかりではなく、腸の中で二次的に生成された発ガン性の物質なども、早目に吸着して除去するので、食物繊維は腸ガンの予防になる、などという宣伝までされるようになってきました。

食物繊維は、もともと人体では消化されないのが特徴です。ですから、スポンジのように水分を吸収して便の量を増やして排便を促す作用は知られていたものの、これまでは消化が悪くエネルギー源にはならないうえ、栄養素の排出を促進させてしまうとの理由から、栄養的にはばとんど価値がなく、むしろ邪魔者扱いされてきました。

食物繊維は一種の多糖類であり、しかも消化されない物質です。このような生物にある多糖といえば、植物では細胞壁を構成するセルロースやヘミセルロース、細胞壁の間につまっている粘り気のある多糖、たとえばペクチン。

さらに、細胞から植物体の表面に分泌する植物ガム多糖などがあげられます。梅の木などの茎に赤茶色のガム状の粘った物質がついているのをご覧になったことがあると思いますが、あれが植物ガムの一種です。

このうち、とくに食物繊維として利用されるものは、一般に食物中のコレステロールの一部を包み込んで、便とともに体外に排出する働きの大きいものや、発ガン性(特殊な細菌が突然変異を起こし、性質がかわる程度で判断して、発ガン性の大小を決めることが多い) のある性質をもつ物質、たとえば魚や肉など焼いた際に発生する物質の中によく発見されるニトロサミンのような物質を、包み込んで体外に排出する度合の大きいものなどです。

つまり、その力の強い多糖ほど食物繊維としての機能が高いと判断されます。

こうしたことにもとづいて、植物の中にある、94いま述べましたような多糖を見てみますと、セルロースは、そのままではこの機能が低いのです。粒子を細かくする特殊な操作をして、粒子の直径が1ミクロン(ミクロンは100〇万分の1メートル) にすると高い機能性が出てきます。もちろん、こうした加工セルロースは食物繊維として市販されています。

ペクチン、またはペクチン質は、水溶性食物繊維として優良な多糖です。ヘミセルロース類はセルロースのように水に溶けないものと、半水溶のものとに便宜上分けられますが、水に不溶性のものは、セルロースと同様に機能性は低く、半水溶性のほうが一般的に、たとえばコレステロールを包み込んで排出する力は強いのです。

食物線維 たっぷりのこんにゃく

昔から日本人がよく食べるこんにゃくは、こんにゃくという植物の球茎に貯蔵される一種の多糖で、グルコースのほかにマンノースという糖が加わってできているもので、中性の水溶性多糖で、消化管の中では一部はゲル状になっています。

血中コレステロール値の高い場合に、こんにゃくを食べるとかなり低下します。このことはヒトの実験でも明らかにされています。

もちろん腸内細菌の酵素では分解されますが、人間の消化液では分解されにくい物質です。したがって、コンニャクは良質の食物繊維ということができます。

ペクチンは、以前にはゼリー菓子などの材料としてゼラチン同様に使われていた、植物にある水溶性食物繊維として認められており、その機能性も高いとされています。陸上の植物は、一方ではセルロースやリグニンのような固い物質を細胞壁の成分として、風などで倒れないように身を守っていますが、一方では細胞の間の充填物質としてペクチンがあり、細胞壁を柔軟にして、やわらかい性質をもたせています。

ところが、栄養の面からみてみますと、セルロースやリグニンは硬くて水に溶けにくく、消化管内で絡み合うような構造になりません。そのため結局、コレステロールや胆汁酸などを包み込む力がばとんどなくなり、機能性に乏しい結果になってしまいます。

しかし、-方のペクチンはそれとは反対に、水によく溶けやすく、消化管内で絡み合って、立体的なジャングル構造になるために、種々の機能性を発揮するのです。動物の肉などから得られる食物繊維としては、カニやエビの表面を被っているキチンを、少々化学的に変化させて、水に溶けるようにしたキトサンという多糖があり、優良食物繊維として市販されているものもあります。

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近年になって、これらの食物繊維は、人体の酵素では消化されないものですが、その特徴がかえって意外な効果を示すのです。

つまり、便の量を増やしてすみやかに排便させるということは、それだけ便が腸の中にとどまっている時間が短いことを意味し、そのことが、たとえば大腸ガンの発生率と密接に関係してきたり、また余分なコレステロールを体外に排出するような働きとなってあらわれるのです。

また、食物繊維は低カロリーですので、肥満の予防にも役立つことはいうまでもありません。便は、体内の老廃物の固まりですから、その中にはからだに害になる物質もたくさん含まれています。もちろん、発ガン性物質もそのひとつですが、それが長い間、腸の中にとどまっていれば、発ガン性物質による影響を長く受けることになり、腸ガンが発生する率も高くなるのは、当然のことです。

ですから、便となった食物は一刻も早く体外に排出してしまうことが大事で、それを助ける食物繊維の重要性はいうまでもありません。
さらに、食物繊維の利点はそれだけではないのです。というのは、食物繊維には発ガン性物質そのものや、発ガン性物質の働きを助ける物質を吸着する作用や、水を吸って便を薄める作用もあるからです。

つまり、食物繊維は、腸の中に発生した発ガン性物質のような、からだに有害な物質を水で薄めてその働きを弱め、吸着するばかりか、そはいせつれをすみやかにからだの外へ排泄して、ガンの発生をおさえるというすばらしい働きをしてくれるのです。

現在、日本ではガンによる死亡率があいかわらず高くなっていますが、それをくわしく検討してみますと、これまで多かった胃ガンの発生率は年々減少しているものの、欧米など肉食の人々に多い大腸ガンの発生率や死亡率が、ともに上昇の一途をたどっています。

それは、日本人の食生活がだんだんと欧風化して肉食中心になり、とくに脂肪をたくさん摂取するようになったためで、昭和25年には1日目20グラム程度であった日本人の平均脂肪摂取量が、今では50~60グラムと大幅に増え、それにつれて大腸ガンも目立ってきているのです。

また、脂肪摂取量と反比例するように、日本人の繊維摂取量がいちじるしく低下し、本来とるべき食物繊維も、まったくといっていいほど不足しています。こうしたことから、大腸ガンを防止するためにも、まず脂肪のとり過ぎに気をつけ、さらに食物繊維を多く含む食品を積極的に食べることがどうしても必要なのです。

食物線維の働き

食物繊維(しょくもつせんい、Dietary Fiber)は、主に植物性食品に含まれ、消化されずに腸内を通過する成分です。食物繊維は消化管の健康維持や代謝調整に重要な役割を果たし、以下のような多くの働きを持っています。

1. 便通の改善

食物繊維は腸内で水分を吸収して膨張し、便のかさを増やして便通を促進します。これにより、便秘の予防や改善に寄与します。

2. 腸内環境の整備

水溶性の食物繊維(例: フルクトオリゴ糖、グルコマンナン)は腸内細菌の餌となり、腸内フローラ(腸内細菌叢)を健康に保つのに役立ちます。これにより、短鎖脂肪酸の生成を促し、腸の健康に良い影響を与えます。

3. 血糖値の調整

食物繊維は消化速度を遅くし、食後の血糖値の急上昇を防ぎます。これにより、インスリンの分泌を安定させ、糖尿病予防に役立ちます。

4. コレステロールの低下

水溶性の食物繊維は腸内でコレステロールや胆汁酸を吸着し、排泄を促進することで、血中コレステロール値の低下に寄与します。これにより、心血管疾患のリスクが低下します。

5. 満腹感の維持

食物繊維は水分を吸収して膨らむため、食後の満腹感を長く維持します。これにより、過食を防ぎ、体重管理に役立ちます。

6. 有害物質の排出

不溶性の食物繊維(例: セルロース、リグニン)は腸内の有害物質を吸着して排出を促進し、体内の解毒を助けます。

食物繊維の種類

食物繊維は主に以下の2つに分類されます:

  1. 水溶性食物繊維
    • 例: グルコマンナン、ペクチン、ガラクトマンナン
    • 働き: 血糖値やコレステロールの調整、腸内環境の改善
  2. 不溶性食物繊維
    • 例: セルロース、リグニン、ヘミセルロース
    • 働き: 便通の促進、有害物質の排出

食物繊維の摂取源

食物繊維を多く含む食品には以下のようなものがあります:

  • 水溶性食物繊維: オーツ麦、リンゴ、ニンジン、大麦、ベリー類
  • 不溶性食物繊維: 全粒穀物、豆類、野菜(ブロッコリー、カリフラワー)、果物の皮、ナッツ

食物繊維の推奨摂取量

一般的に、成人は1日あたり20~30グラムの食物繊維を摂取することが推奨されています。食物繊維は多くの健康効果があるため、バランスの取れた食事を心がけ、適切に摂取することが重要です。

注意点

食物繊維を急激に増やすと一時的にガスが溜まったり腹痛を引き起こすことがあるため、摂取量を徐々に増やし、十分な水分を摂取することが推奨されます。

健康的な生活を維持するために、日常の食事にバランスよく食物繊維を取り入れることが大切です。

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