高血圧は自分でコントロールできる

処方された服用法は厳守しないと効果がわからない

降圧薬に限ったことではありませんが、薬には決められた服用法があります。正しい服用法が守られないと、十分な効果が上がらないばかりか、体に有害なことがあります。また、自分の判断で薬をやめてしまうことも危険です。

降圧剤は勝手にやめたり増量・減量しない

降圧薬を服用するときには、十分な効果が上げられるよう、以下のことに注意することが必要です。

決められた回数と用量は厳守

高血圧のタイプは人それぞれで、その人の血圧を1日中平均してコントロールできるように薬は選択されます。決められた量と回数で、決められた時間帯に服用しなければ十分な効果が得られません。飲み忘れたからといって、2回分をまとめて飲むことは絶対にいけません。

血圧が下がってしまっても薬をやめない

血圧が目標値になったからといって、薬をやめてはいけません。薬の効果で血圧が下がっているだけで、やめればその反動で急激に血圧が上がります。むしろ動脈硬化を早めたり、場合によっては脳卒中や心筋梗塞の引き金になることがあります。血圧が下がった状態によっては、薬の量を減らしたり、種類を変えることもできるので、医師に相談するようにしてください。

市販薬との飲み合わせに注意する

市販薬の中には、降圧剤と一緒に飲むと悪影響を及ぼすものがあります。その代表的なものが、胃・十二指腸潰瘍の治療薬に使われるシメチジン(H2ブロッカーの1つ) です。シメチジンを主成分としている胃腸薬を、β 遮断薬やカルシウム括抗薬と一緒に飲むと、降庄薬の血中濃度が高まり、血圧を下げすぎてしまいます。
また、解熱鎮痛薬に含まれるアスピリンやアセトアミノフエンなどの成分には、利尿薬の効果を弱める作用があります。市販薬を飲む際にも、必ず医師や薬剤師に相談してください。

定期的な通院を怠らない

血圧が安定していても、定期的に通院して診察を受けなければなりません。血圧コントロールがうまくできているか、薬は適切か、副作用はないか、合併症が起きていないか、などを定期的にチェックすることが大切です。その際、家庭で測った血圧のデータを見せると、診察時に役立ちます。医師と二人三脚できちんと血圧を管理していくようにしましょう。

いつもと違う症状があったらすぐ相談

何か不快な症状や体に何らかの変調がれたら、次の診察日まで待たずにすぐに受診しましょう。原因をきちんと確かめ、薬が体の不調を誘因している場合は、薬の種類や量を変えてもらうことができます。

メモ(お酒で降圧薬を飲んではいけない)

アルコールを飲むと一時的に血管が拡張して血圧が下がります。そのため、降圧薬をアルコールと一緒に飲むと、相乗効果で血圧が下がりすぎてしまうのでお酒で降圧剤を飲んではいけません。

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